こんにちは。YFPクレア 立川オフィスです。
今回は役員報酬について解説していきます！！
役員報酬は会社員の給料とルールが違います。
仕様を正しく理解していないと会社の経費として否認されることがありますので注意が必要です。
この経費として計上されないことを「損金不算入」といいます「損金不算入」の場合計上していた金額分が経費として計上されないので
→法人税が増加
→納税額の増加
につながります。
役員報酬を多額に設定したにもかかわらず経費として認められないのは会社にとって深刻な影響を与えるのでキチンと把握しておきましょう！
会社員と役員の立場
会社員は「雇用契約書」を会社と結び労働者として業務に従事します。会社からの指揮下のもと働く義務が発生します。損害を被った場合は原則会社が責任を負ってくれます。
役員は経営者として会社から「委任契約」を結んでいます。会社を指揮命令する立場なので労働基準法といった従業員を守ってくれる法律の範囲外にあります。損害を被った場合は損害賠償請求に発展することもあります。
役員報酬と従業員給料
通常の会社員とは違うところを比較していこうと思います。
①毎月の支給、変更
会社員の給料は皆さんのイメージの通り個人の成績、勤務状況や会社の財務状況によって報酬が増減します。毎月の給料は２０万円の月があれば４０万円の月もあったりと変動します。
対して役員報酬は毎期期首に今年度の役員報酬を設定します。これを「定期同額」と言います。
額が確定したら毎月設定額を支払うことになります。毎月２０万円と設定したら２０万円×１２カ月＝２４０万円といった具合です。その後基本的には２０万円を毎月支払い続けます。会社の成績が良かったので追加で支給などは会社員とは違い簡単には支給できません（例外に「事前確定届出給与」があります）。特定の手続きが必要です。また役員は従業員ではないので勤怠管理などは原則不要なので勤務状況の影響もありません。最低賃金といった概念もありません。
②「雇用保険料」が徴収されない,失業保険に加入できない
会社員は「雇用保険料」が給料から天引きされて支給されます。
仮に会社員が事故や病気で働けなくなくなり失業状態になってしまった場合に次の就職先を見つけるまで一定期間お金を受け取ることができます。これが「雇用保険料です」。
役員の場合は雇用保険の受給の資格がないため受け取ることはできません。
一部例外もありますが役員は雇用保険の対象外である。と覚えておきましょう。
おおまかな相違点は以上です。その他の細かい違いなどはまた後日解説していきます。
役員報酬は高額報酬が多いので社会保険料が高くなりやすい
役員は社員と比べて報酬の額が多く設定されていることが多いです。
社会保険料の算定基礎は4月・5月・6月の「月額の報酬」に基づいて決定します
役員は「定期同額」のため社会保険料も高額になりやすいです。
また会社員のように勤務時間を短くして報酬を調整や月額の給料を抑えて賞与を出して社会保険料を抑えるなどは可能ですが、役員は「定期同額」のため調整が出来ません。
役員報酬を決定する際は社会保険料の計算も視野に入れておきましょう！！
役員報酬シュミレーションなどの記事も追って作成していこうと思います。
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